嘘の息子覚書控え

本家の控え

2019-02-17

先週金曜のNHKラジオ「すっぴん!」、「春日太一の金曜映画劇場」は山本薩夫監督で市川雷蔵主演の1962年、『忍びの者』。村山知義の原作は、それまでスーパーマンとして描かれてきた忍者を、初めて権力者の下働きとして扱ったのだとか。映画でも、忍者は鍛え上げた肉体の限界を超えることはなく、参考にしたのが自衛隊のレンジャー部隊の訓練だったとか。市川雷蔵演じるところの石川五右衛門が、百地三太夫と藤林長門守という2人の主人に命じられるまま、織田信長暗殺を強いられるのだけれど、話は二転三転……するらしい。岸田今日子演じるところの百地三太夫の妻が、市川雷蔵を籠絡する場面を指して、「色っぽいと言うよりは怖い、呪われそうで恐ろしい」(大意)というのだから、岸田今日子は昔から怖かったのだろうなあ。この映画自体は一種のハッピーエンドに終わるそうで、以降は主人公を替えつつ、1966年までシリーズ8作目まで制作されている。この『忍びの者』や、わずかに早い五味康祐の『柳生武芸帳』辺りから、サラリーマンめいた武士や忍者が登場してきたのだと解説されていた。

「俺の人生もうBパートなんだけどまだ可愛いJKと温泉回がない」