嘘の息子覚書控え

本家の控え

2019-04-06

某所の感想を心に留めながら、詠坂雄二の『リロ・グラ・シスタ』をもう一度パラパラと。表紙折り返しにある推薦文の「名探偵」、裏表紙の推薦文にある「探偵」、そして本文に繰り返し登場する「探偵」「名探偵」という言葉を全部無視して、最終章で情報屋が口にした中身を最大限に信じるとして、なるほど、単純ではない叙述トリックポンコツヒロインの逃走劇としての学園ミステリーと思えば、探偵・助手・情報屋というロールプレイも、ハードボイルドめいた文体(主人公は名無し)も、現在と過去の事件も、鮮やかな目眩まし。作者は3作連続刊行のデビューだったようなので、いずれ残る2作も読んでみたい。登場人物も重複しているらしい。

5月場所のチケット発売日。色々あって、今回は見送り。相撲協会のサイトだったかな、今までは連席購入が可能だったけれど、5月場所からは必ずしも連席とならない旨、注意書きされていた。実際に連席でも買えたかどうか、その寸前まで、チケットぴあで試してみればよかったかなあ。

「アマゾンの便利さに背を向けて書籍流通の理想像を追い求め書店で本を購入し続ける禁欲的な人々のことを「ストア派」と呼ぶ。」