嘘の息子覚書控え

本家の控え

2020-04-10

某所より。
「脚本術の本に「どんな映画なの? の質問に一行で素早く簡潔に独創的に答えられたら相手は必ず関心を持つ」と書いてあって、これは角川の編集にも言われたし、僕も他人には「新連載の企画はまず単行本の帯の文面を考えることから」と言ってる。」
平積みを前提とした腰巻きの発想から、さらに一歩踏み込むと、背表紙に帯の文面を盛り込むような長文タイトルにたどり着くのだろう。web小説の書籍化は大判(四六判)も多いので、デザイン次第ではかなり有効に思える。

「沢木:どっちが正しいというわけではないけれど、僕は、探検と冒険を区別するのは、たった一点だと思う。探検はアウトプットを必要とする。冒険はアウトプットを最終的な目的としない。それがたとえスポンサーの王族への口頭による報告でもいいし、自然科学や社会科学の学会への報告書でもいい。プラントハンター(植物採集者)が新種のプラントを持って帰るということを含めて、アウトプットが必要とされるのが探検だと思う。冒険というものは個人的に充足すればいいので、極端なことを言えば、そこで死んでしまってもかまわないけど、探検は帰ってこなくてはならない。」