嘘の息子覚書控え

本家の控え

2020-09-14

おや、「コミックヴァルキリー」で『極地恋愛』がタイトルをいじってコミカライズ開始。ノクターンノベルズで完結したのが2013年、書籍化が2015年、そこから時間を空けて漫画の開始とは。

金原瑞人編訳のホラー短編集『八月の暑さの中で』をパラパラと。W.F.ハーヴィーの表題作は、読み終えてすぐ読み返したくなる構成の妙。サキの「開け放たれた窓」は、いわゆるホラーをやらないだろうという信頼で読んでしまったので、軽い笑い。フレドリック・ブラウンの「後ろから声が」、ピンと来なかった。レノックス・ロビンソンの「顔」、訳者あとがきで「二十歳を過ぎてから、いや、三十代になってから、ぜひ読み直してほしい。きっと新たな発見があるはず。」とあって、十代でこれを読んでおいてからいずれ読み返す機会を持てなかったは、惜しい気がした。

「今僕を含む30~50代のおっさんが学ぶべき事は、まず第一に人を嗤わないことだ。僕らは人を馬鹿にし過ぎる。そしてそれは自分を見下げる事とセットだ。惨めさの代償行為としての嘲笑、諦めや焦りの代償行為としての侮蔑。現実からの逃走としての見下しだ。それらから離れる事で得られる尊敬は必ずある。」