嘘の息子覚書控え

本家の控え

2021-02-26

第9回アガサ・クリスティー賞受賞作、穂波了の『月の落とし子』をパラパラと。月面調査隊の宇宙飛行士たちが未知の発病で次々に死亡するまで序盤と、その帰還船が船橋に墜落してパンデミックが起きる中盤、解決へ向かう終盤。船橋に落下する事情が用意されているのかと思ったら、オートパイロットが切れた事故の後は偶然の結果らしくて、拍子抜け。月の永久影というのは、クレーターの太陽光が当たらない部分を指すそうで、知らなかった。ところで、うろ覚えの記憶だと、太陽がその一生が終わる頃には地球の公転軌道を飲み込むほどに膨れ上がるのではなかったか。そうなると、永久影の部分にも太陽光が当たる可能性が出てくるのではないか。そうなると、未来永劫の永久影とはならないのかも。

グランドルチェはどうしてまたチョコモンブランを置かなくなったのか?

パトレイバー2が凄いのは、押井守私小説レベルの個人的執着をテーマの核にしつつ、東京を戦場にする、パトレイバー世界を終わらせる、革命下の男女の情念を傍観者視点で描く、戦う公務員のリアリティ描写を徹底する、最高のエンタメに仕上げる、という多層構造を全て完璧な精度でやってのけたこと。」