嘘の息子覚書控え

本家の控え

2022-06-09

某所から飛んで、「何がきっかけでラノベで「不思議要素のない恋愛もの」が人気になったのだろうか?」という話題。どういうわけだか、コバルト文庫講談社X文庫ティーンズハートはレギュレーションから外されるらしい。そして、五十嵐雄策の『乃木坂春香の秘密』(2004年)や竹宮ゆゆこの『わたしたちの田村くん』(2005年)に『とらドラ!』(2006年)辺りで端を発したのではないか……という結論に至るようだ。源流をたどるとそうなるのだろうけど、もっと古くに、当時のライトノベル界では単に異端だった恋愛ものも無いではない。『ロードス島戦記』1巻とほぼ同時期、越沼初美の『由麻くん、松葉くずしはまだ早い!!』(1988年)はイラストが美樹本晴彦。未読だけど、おそらく不思議要素のない恋愛もの。宮本昌孝の『みならい忍法帖 伊賀地に哮える鬼婆』(1989年)は……青春ユーモア・アドベンチャー、か。惜しい。

「年寄りもあれで本当は死ぬの怖いんだ
小さい頃からお世話になってた親戚のお婆ちゃんにもうすぐ死ぬ辛いって泣かれたことあるからわかる
最後一月ほど息子さんに引き取られてからはボケて何もわからなくなってたみたいで良かった」