嘘の息子覚書控え

本家の控え

2020-12-01

樋口有介『礼儀正しい空き巣の死』(祥伝社)1600円+税
前作『平凡な革命家の食卓』に続くシリーズ第2弾、ただし、シリーズ名は不明。あと何作か出たら卯月枝衣子シリーズとなるのだろうか。表紙と裏表紙がホラーめいた装画で、読み終えてから見返してみると、はて、内容に相応しいのか、どうなのか。定年間際の、警視庁捜査一課に行きそびれた過去を持つ課長のため、難事件を捜査しているヒロインが、奇妙な別件に巻き込まれ……話が転がり始めるまで長かった。冒頭から登場する、題名にもなっている死体の正体こそ明らかになるものの、その死に至るまでの顛末はあくまでも推測どまりでモヤモヤが残る。そこが肝心なのでは……いやいや、この作者はそういう作風で。ヒロインと水沢椋と小清水柚香の3人にとってはハッピーエンド、それで良かったのかもしれない。

カレー屋で工事の日取りが決まったものの、接続IDとパスワードなど、まだ謎が残っている。昨日は悪魔の証明を体感する羽目になって、気疲れした。

「体育の持久走が憂うつな娘に「早く走らんでいいし、自分との戦いちゃう?」と言ったら「自分とは仲良くしたい」と言っていた。」