嘘の息子覚書控え

本家の控え

2022-02-26

来月から「週刊漫画ゴラク」で『リバーズエッジ 大川端探偵社』の連載が再開だとか。原作者のひじかた憂峰が亡くなって、原作の話数は残っているから即終了とはならない……みたいな話をどこかで見かけた覚えがあるけれど、もうちょっと続きが読めるのは有り難い。

某所より。
「木澤佐登志さんが書く通り、張り巡らされたソーシャルメディア網と監視資本主義体制下では、実際に亡霊の居場所なんてないのである。地方のホテルの一室はアニメとコラボし、寂れた神社には町興しのための二次元キャラパネルが置かれ、あらゆる廃墟はインスタグラマーと YouTuber が探索をした後だ。」
廃墟探索は危険が伴う道楽で、時に非合法。それはさておき、寂れた神社に手榴弾が埋められていたという話を思い出して、そちらも怖い。亡霊は芸を磨かないと人間に負けてしまう。

「学部生だったとき御大先生から、カミオカンデの水槽ができたばかりの頃の話を聞いた。壁中に張り付けられた巨大フォトマルの感度は凄まじく、水中に棲んでいた極わずかの微小生物が死ぬときに発するという微光もノイズとして見えていたと聞き、一寸の虫にも五分の魂と少し感傷的になったのを覚えてる。」