嘘の息子覚書控え

本家の控え

2024-02-09

いつもなら松井千尋の『ダイスは5』を読むところだったが、もうコミクトレインのブックカバーがボロボロになってしまったので、今回は別の本を読むことに。彼女と分かれた小心者の主人公が、幼馴染と一緒に徴兵制度で宇宙軍に入隊して、気の合う連中や反りの合わない相手と一緒に新兵訓練のシゴキを受ける辺りまで。敵の母星にやっとの思いで1発核攻撃したら、皆殺しにしてくる勢いだった敵軍が急に手加減するようになったので、地球はどうにか持ちこたえているという設定。続きの巻では、訓練を終えて宇宙へ飛び出すらしい。小説家になろうにはテンプレートと呼ばれる設定が幾つかあるけど、ハヤカワSFの宇宙軍新兵ものも同様。

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とにかくワケワカラン、というのが初期の数話の印象。でも吉井さんが暴れはじめてから、しり上がりに盛り上がってきて振り返ってみれば、そのワケのわからないところも重要な伏線だったことに気付くという。断片的な描写を積み重ねて、物語を組み立てていくのが見事で、はじめは全く共感できない主人公に対し、最後には思いっきり入れ込んじゃったりして、”化ける”というのはこういうことなのかと実感しましたよ。」