嘘の息子覚書控え

本家の控え

2023-04-30

「風紀委員は自然発生する。面白い人達が面白いことをやっている場所に、面白くない誰かが割り込もうと思ったら、「風紀」の軸で流れに切り込むしかない。最初の何人かは面白い人達に仲間認定され、その人達も面白くなっていくけれど、それが定石化されたある瞬間、場が枯死する。」

「生還の可能性のない出撃を前に、記憶を絞り合って『オネアミスの翼』の全セリフの再現にいそしむが、どうしてもセリフが埋まらない。刻一刻と迫る出撃の日。無理やり覚悟は決めたつもりだが、それでもセリフの欠落だけが心残りとなる。もし『おたくのビデオ』の新作を作るならこういうシーンが欲しい。」

「「お金を払ったら対価に何を受け取り、お金を受け取った側は対価に何をする(渡す)か」は、業界ごと地域ごと年代ごとに中身も流通形態も、そしてなにより作法もまったく違うので、なんらかの普遍的なルールがあると思っている人を見ると、ああ、作法違いで酷い目に遭ったことがまだないんだなと思う。」

言語化できないそれぞれの感情、情動を、とりあえず「推し」という概念に仮託しているけれど、本当は「ガチ恋」だった、「萌え」だった、みたいな事故はそこかしこで起こっているのではあるまいか。」

「フィクションでタロットとか花言葉とかの人間が適当に決めた関係に寓意を込めるやつGoogleの人が自虐で言うprotobuf詰め替え業という形容を思い出す」

「(ヴァンパイア・サマータイム
等身大の高校生の恋愛が甘くて甘くて死ぬかと思った。友達と始めた恋愛相談が、最後にミスドを食べたい話で終わるようなリアルさみたいなのが、本当にいい。」

「男の性欲というのは、征服欲がかなり大きな要素をしめる。だから、自分より金持ちだったり、経験豊富だったり、輝くほど幸福だったり、タフで強くてど根性があったりすると、性欲は喚起されにくい。「薄幸の美少女」は絶妙なツボにはまるのだ。

 (速水由起子『あなたはもう幻想の女しか抱けない』)

 

 この「征服欲」を「メサイア・コンプレックス」に言い換えると、ジジェクの次のような指摘に見事に当て嵌まる。

 

 つまり、「彼女の夢の中には、このぼろ布のような男のための場所があるのだろうか」という疑問だけではなく、「彼の夢の中にはまだ、いまや健康な普通の少女となり、商売を成功させている彼女のための場所があるのだろうか」と問わねばならない。つまり、浮浪者が少女に同情的な愛情を抱いたのは、彼女が盲目で、貧乏で、まったくよるべなく、彼の保護を必要としていたからではなかったのか。いまでは彼女のほうが彼を養ってやる立場にあるというのに、それでも彼は少女を受け入れることができるのか。
 (スラヴォイ・ジジェク『汝の症候を楽しめ』)」

「名作だよ!って勧める事はできないけど胸を張って大好きな作品とは言えるよダンクーガ

「最後まで優しい話でこれにはシャアもニッコリだったのに
最後にアクシズ投げつけてきやがった」

「>ボトムズも当時は女性人気あったというのが意外だ
あれ壮大なボーイミーツガールの永遠のハッピーエンドだからなぁ」

「「つらい目にあった人はつらい目にあっている人の心がわかる」という。半分しか正しくない。「自分とあいつらを一緒にするな」という気持ちのほうが強くなることは少なくないのだ。」

「小倉作品じゃバリアンが一番人気だけど俺は猟犬クリフが好き
あの作者さんは後世に伝説的に語られる存在を現実的な存在に落とし込んで描く腕前が天才的」

「>男1vs女複数 がよくあるエロ枠ハーレムもので
>男複数vs女複数 の泥沼カオスがよくある少女漫画だと俺は理解している
あーーーーなるほど物凄くなるほど
そうだ少女漫画はライバルが元気なんだよな」

「若い時に感動した作品を読み返すには勇気が必要だ。これが音楽ならあまり心配する必要はない。聴いてる間、当時の自分が音楽と一緒にそのまま再生されるからだ。一方文章が対象の場合、自分自身の変容が、同じ文章に全く違う意味を見出させる。」

「子供のときに挨拶をしなさいと言われたけど、
「挨拶というのは敵意がないことを示すだけではなく、繰り返し声をかけることにより単純接触効果で相手の自分に対する評価が向上する人間社会における非常に有用な習慣である。しかもコストはほぼ0。やらない理由はない」
くらいの説明が欲しかったなあ。」

「地雷というより「私は、あるキーワードが条件で爆発するマイトの束を腹に自分で巻きつけて両手にロウソク持ってるヤバい加害者であり被害者……」みたいなふうにイメージするとどうだ。」

「ちやほやされなくても自分のやりたいことやれればいいと思ってたけど、実はコミケで自分の本買いにきてもらうのを眺める行為は創作において結構大事だったのではと思い直している」

「昔の作家はロリからショタに行ってケモに行って帰ってこなかったりするのが多過ぎる…」

「「少女と不幸」という属性は強すぎて、通常の方法では打破できないのだ。
奥様は魔女」で描かれるアメリカの主婦の暮らしは、少女的な不幸を脱した世界観として受容されたので、魔法はその架け橋の要素として定着したのだ。
そして少女物が魔法少女物になったのだ。」

「子供が好きとか嫌いとかいう言葉の意味はとても複雑で、時や状況によっても変わるのだと思っています」

「昔、死のうと思った時にふとお寺が目に入りそこにズカズカと侵入していき「どうして人生はこんなに辛いんですか?」と聞いたら「営業時間は17時までです。お帰りください」と言われて急に我に帰り無事に希死念慮に負ける事なく家まで帰れた事がある。羞恥は希死念慮に勝る感情なのだとその時知った。」

「愛情を試す好意は、愛情を壊す好意だ。
大切な贈り物の強度を試すために地面に投げつけるかのような行為。」

「指示命令や禁止を伝えるとき、慣例句や婉曲表現に頼らずちゃんと強い言葉を使うのはある種の誠意なんだよな」

「「おっさんの趣味をJKにやらせる」系漫画の脆弱性である「飲酒・喫煙ができない」という問題をカバーするために「何か年甲斐もなくガキとつるむダラしない大人」が立てられることがままあるんだよな」

「(ケルン市警オド)
>万人の万人に対する闘争があった時代
そう考えるとあれだいぶ悲観的な話だと思ってたけど実際の形を踏まえた上での常識的な説明だったのかもな…」

「「絵が古い」と言われた場合の攻略は、気にするべきは、絵を追い越せていない漫画の内容を強化することです。絵はクリアしてることの方が多い。
お話であり、セリフであり、キャラクターであり、見せ方であり、絵以外のすべてを強化するって話だ。
その漫画が面白かったら、みんなは絵なんて気にしない。
どんな絵だっていいんだ。
自分の漫画の世界に、読んでる人を連れてって閉じ込めて陶酔させるんだ。」

「日記に「だるい」とかは書くけど「今日は絶好調」とかは書かない、そのほうが読者の共感を得られるから(ずるい)、という話をしたけど、穂村弘とかがよく言う「短歌は夕暮れの台所のさびしさとか塗装のはげた看板とかばかり詠んで、タワマンでいい暮らしとかは詠まない」みたいなのとも似ている」

「おにまいって、状況を客観的を見ると、飛び級してきた人を研究室で受け入れたら、研究倫理とかガン無視して非人道的な人体実験を伴う研究はじめたたみたいな状況だし、いやちゃんと指導しなかってのが悪いけど、でも指導教員もう生きた心地しないよなあれ」

以上。