嘘の息子覚書控え

本家の控え

2023-10-08

『ニシノユキヒコの恋と冒険』を少しずつ。記憶という傍証で象られていく西野幸彦という存在は、小説家になろうから最近書籍化したはずの『誰が勇者を殺したか』を連想する。もっとも、『誰が勇者を殺したか』での証言は途中までだったし、インタビュアーの存在に関しては作中で一切触れられなかった。そこを物語と関連付けられていたら、あの話はもっと面白くなった気がする。ところで、話としては綺麗に完結していたはずの『誰が勇者を殺したか』、2巻が出るという話を見かけたけれど本当だろうか? まあ、綺麗に終わった話の続きが出るのは、ライトノベル新人賞の昔からの伝統みたいなものだから、何とでもなるのかな。

ネットで『ニシノユキヒコの恋と冒険』の感想を探してみると、結構な頻度で「(西野幸彦は)苦手」と出てくる。それで面白いというのだから興味深い。

「ビジネスモデルは日々変化するので、「狭義のラノベ」の売り上げがやや軟調な話と、そこからのコミカライズ群がずっと絶好調な話と、「かつてラノベに多かったタイプの作品」がライト文芸や児童書の各方面で元気な話は全部同時に存在するのだけど、なかなか説明の難しい分野ではあるなあ。」