嘘の息子覚書控え

本家の控え

2024-01-05

某所より。
「思想史院生の修行時代によく言われたのは、「裏読みをするな」ということでした。最初はこの意味があまりよくわからなかったのですが、最近はよく分かる気がします。「裏読み」ばかりお上手になると、目の前の文字列をちゃんと文字通りに取るという表読み?が下手になるんですね。」
以前、どこでだったか、「四行詩は俳句とは違うのだから行間を読もうとするな」(大意)という話題を見かけたので、同じような指摘があるものだなあ。

3月の韓国旅行は定員オーバーで無しに、と。

「木野塚探偵事務所シリーズ第1弾。警視庁経理課を退職した主人公が、長年の夢である探偵事務所を開く。ハードボイルドに憧れる木野塚だが、実際にはそんな事件など起こる筈もない。雇い入れた秘書の桃世と、毛利毛五郎とコナン君状態の連作短編集。定年退職した同年輩の、一途にハードボイルドを決めようとする姿に笑いや哀愁を感じるのだ。しかし、懸命に第2の人生を生き抜こうとする思いに頭が下がる。女性がいつまでも若くいようとする様に、本作は同年輩の再青春の物語なのだ。ラストはたまらない、目頭が熱くなるハードボイルドもいいものだ。」